
採択することです。 「人口問題の主体は女性である。女性の問題の解決なくして人口問題の解決はありえない」という考えに基づいて、この代表者会議が女性問題に取り組んだのは、1994年2月でありました。 これは、リプロダクティブ・ヘルス及びライツ、女性のエンパワーメント、女性の地位向上を中心的な議題として取り扱った「国際人口開発会議」に先駆けた、取り組みであり、このアジアの先見性に対して、強い誇りを抱くものであります。 今回、これまで3年間にわたる討議が、女性の社会進出めざましい、ここ、フィリピン国でまとめられることは、誠に意義深いことであると思います。 この提言は、採択の後に参加議員の皆様の手で各国政府にお渡しいただき、私たちの討議が現実となり、人口問題解決の、確実な一歩となるよう、働きかけて、いただきたいと思います。 この提言の採択を持ちまして、3年間にわたって討議されました、人口と女性問題は、ひとまず区切りを迎えます。言うまでもなく、人口問題に対する取り組みは、片時もその歩みを止めることのできない活動であります。 この3年間に、人口と開発問題にとって、非常に重要な会議が相次ぎ、その場で、人口と開発にかかわる、様々な側面について、熱い議論が戦わされ、国際的な合意が、築き上げられました。 1994年9月には、エジプトのカイロで、人口政策の今後20年を決める、「国際人口開発会議」が開かれ、1995年3月には、デンマーク国コペンハーゲンで社会的不平等の是正と、貧困の撲滅、社会的正義の実現を討議する「世界社会サミット」が開かれ、同年9月には、中国・北京で、女性のエンパワーメントと、地位の向上をテーマとして、「第4回世界女性会議」が、開催されました。 私ども、アジア議員フォーラムは、それぞれの会議に合わせ、世界の各地域議連に呼びかけ、「国際人口・開発議員会議」、「国際人口・社会開発議員会議」、「国際女性・人口・開発議員会議」を開催いたしました。 ここで示された、アジア地域の人口開発問題に対する、取り組みが、世界に波及し、アフリカ・中東地域でも、人口と開発に関する議員フォーラムが、設立されようとしております。 私たちアジアの活動が、世界の人口問題に対する活動の牽引車となったのです。それぞれ討議された、社会開発の問題も、女性の問題も、どれ一つとして、なおざりにはできない問題であり、また、どの問題も、容易に解決できる問題ではありません。その意味では、女性の問題に1つの区切りがついたからといって、それが解決された、ということではないのです。 すべての問題に対して継続的に、そして決して歩みを止めることなく、努力を続け
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